ボンバー奥野の爆弾発言378
お疲れ様です。
ボンバー奥野です。
ヒートアップ後楽園ホール大会まであと11日。
未だに実感がわかないというか、想像ができない。
当然初めての会場ということはあるんだけど、さすがに他の会場とは違う色々なものが見えてくるんだろうと思う。
リング上から見える景色、控室、ロビー、洗面所…。
毎日のようにメジャー団体が使っている会場ってどんなんなんだろうと。
会場についてリアルな後楽園ホールが見えてきた時に一気に実感が湧いてくるんだろう。
つまり…。
これは会場ついてから一気に緊張するパターンだな…。
でも、その緊張すら楽しみです。
その緊張でパフォーマンスが下がりそうとかそんな気は全くしないので。
会場もそうだけど、何よりヒートアップユニバーサル王者・秦野友貴と戦うということ。
これが楽しみなんです。
3年か4年前くらいに第3期若鯱プロレスが始まって、私、清水、801さん、室田、そして秦野。あ、あと青木もいたね…。
だいたいこの6人がレギュラーで、あとは色んな所の若手が代わる代わる出てた。
各々団体の違うキャリアの近い若手同士がぶつかり合う場所ってメジャー・インディー問わず意外となかったはず。
自分の団体に同期と呼べる人間がいない俺にとってはこの場所がとてもありがたかった。
いつも団体内では一番下っ端の若手として、必死に上に食らいついていくような戦いをしていくしかなかったけど、ここでは違う。
自分とは違う場所で育った団体の人間と戦うということは、必然その団体の名前を背負うことになる。
しっかりと実力を見せることができれば紫焔って凄いな、となるし、逆に下手な試合をすれば紫焔自体が舐められる。
当然自分のいる団体の方が優れてるっていうところを相手にもお客さんにも示したいし、常に意識しながらやってきた。
個人としてもそう。キャリアはみんなそんなに変わらないから単純に負けられない戦いになるし、そうなると団体内での戦いとはまた違う戦い方になってくる。
もちろん相手も同じ風に考えてるから、必然そういう戦いは燃える。
この時は本当に楽しかった。こんな戦いがしたかったっていう欲が満たされてる感じがあったな。
ただ、集客自体は非常に厳しかった。
毎回20人もいかないことはザラ。
少ない時は7人くらいなんてことも全然あった。
全然儲けにならなかったであろう興行を続けさせてくれた斉藤オーナーには感謝しかないです。
そんな若鯱プロレスだったから、戦いはありながらも何とかしようっていう一体感だけはあったように思う。
前置きが長くなったけど、秦野とは若鯱プロレスで交わることは今年のリーグ戦まで一切なかった。
若鯱と言いながら私とか清水とか室田は4~5年目。
秦野は当時まだ1~2年目くらい。年齢も変に歳食ってる我々と違ってちゃんと20代前半。
当然っちゃ当然なんだけど、傍から見てる分には、常におどおどしてて頼りなさげな感じに見えた。
喋ったことも結局この時はほぼなかったな。
ただ、試合を見てた印象で言えば俺や清水などとは違い戦い方、立ち居振る舞いにこの時から品があったように思う。
正直、当時の気持ちで言えば、この時戦うことがなくてよかったと思ってた。
いい試合を出来る自信がなかったから。
どちらかと言えばタイプの似てる清水や801さん、室田なんかとはこんな試合になるだろう、じゃあこうしてやろう、みたいなことを考えやすいけど、当時まだ秦野とはそのビジョンが描けなかった。
そのまま結局秦野とは交わることなく第3期若鯱の第一期…と言ったらいいのか、その時は戦う機会は訪れなかった。
それで、何か月か1年かぐらい空いたのか、今年の若鯱リーグを迎えた。
第3期の第一期を経て、各々それなりに自信をつけて、それぞれの団体で多少なり実績も残したなかでみんなと戦えるのが本当に楽しみだった。
秦野もその時にはヒートアップのシングル王座に挑戦してたり、タッグベルトを取ったりしてたか。
直接会うことはなかったけど、映像で見ても前のようなおどおどした感じなんて一切消えていた。
想像でしかないけど、本人だってまだ若いのに先輩は少なくて、下の後輩がどんどん入ってきて、他団体の人ともどんどん戦って、そういうなかで磨かれていったんだと思う。
磨かれていったどころかえげつないぐらい経験値を積んでたと思う。傍から見てて。
だからリーグ戦のシングルはめちゃくちゃ緊張した。
以前のような、いい試合できないんじゃないか、という不安じゃなくて勝てるんだろうかっていう不安が過った。
そんな不安を抱えたまま戦い、最後は俺が勝った。
予想通りだったのは、経験値。
キャリアの差を感じないぐらい立ち居振る舞い、試合運び、引き出しの多さ、凄いものがあった。
もう一つ予想外だったのは、とんでもなく熱い男だったっていうこと。
それまでの秦野って飄々としてつかみどころのないイメージだったけど、試合であれだけ叫んで、闘志をむき出しにしてくるタイプだと思ってなかった。
無我夢中だったけど、振り返ってみれば戦ってて凄く楽しかった。
多分秦野もそうだったんじゃないかと勝手に思ってる。
それ以降くらいでようやくちょいちょい喋るようにもなったな。
それからは戦うことはなかったけど、6月頃から俺がヒートアップの名古屋大会に出るようになり、秦野戦いぶりを傍で見てきた。
定アキラにボコボコにされて、それでも死に物狂いでベルトを取って、チャンピオンになったらそれまでの泥臭い戦いが嘘のように華麗で飄々とした秦野独自の王者像をしっかりと確立して見せてる。
素直に凄いと思う。
凄いと思うし、めちゃくちゃ燃えさせられてる。
いつだったかの名古屋大会で覚えてることがあって、俺自身はTAMURAさんに勝って、お客さんの反応もちゃんと手応えがあって、凄く自信に満ちてた。
そんな中で、シングルの前哨戦で定アキラと秦野がやり合ってて、試合後のマイクで定さんが「名古屋だ大阪だってやり合ってるけど、あんなのレベル低いじゃん。俺らで凄い試合やろうよ」って言ってたのを聞いた。
ふざけんなって思ってたけど、実際定アキラと秦野の前哨戦は凄まじかった。
秦野が発した言葉ではないにせよ、あれを見せられてただ反発してやろうって気持ちはなくなってたな。
それを乗り越えて、定アキラをも乗り越えて、堂々としたチャンピオンになった。
その過程を見ていたからこそ、今、俺は秦野友貴と戦いたい。
ヒートアップに参戦するようになってから秦野と触れることが無かったけど、これもまたよかったと思ってる。
俺は俺でヒートアップのリングを盛り上げてきた自負があることは変わらない。
お互いのやってきた戦いをぶつけ合いたい。
後楽園ホールでやれるんだからこんなに最高なことはないでしょう。
お客さんが一桁のところでもがいてた二人が後楽園のメインでベルトを賭けてぶつかるんだからこれは夢があるとしか言えないでしょう。
あと11日。
見に来られる方は是非楽しみにしていてください。
迷っている方は是非来てください。
知らない人には知らせてください。
最高の一戦にして見せます。
そして最後は俺が勝ちます。
よろしくお願いします。






