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ボンバー奥野の爆弾発言18

2019.01.08
ボンバー奥野

さてようやく年が明けて初めてブログを書いております。
前回書いている時点ではまだ明けておりませんでしたので。
今年は亥年だそうですね。
干支というものは神様が十二支たちを一斉に競争させてゴールに辿り着いた順番で決まったと言われておりますが、その中でも亥はその名のごとく猪突猛進、一番初めにゴールしたものの止まることが出来ず一番最後になってしまったというホッコリエピソードが有名ですよね。
 
いやー、この話ね
 
 
 
納得できねぇよ!!!!!
 
 
 
どうも、ボンバー奥野です。
ボン奥とも言います。
奥ボンでも可。
因みに僕は巳年ですが、しつこい性格ではないです。
本当です。
ボンバーウソなんちゃら。
 
そんなわけで今日は去年の暮れぐらいにあった、僕の好感度が爆上がりするだけの話をしようと思います。
 
 
……
 
 
多忙を極めていたクリスマス直前のわずか 1 日だけ与えられた休みの日のことです。
忙しさにかまけてなかなかトレーニングが思うようにできていなかったので、
今日は気合の 2 ジム (1 日に 2 回ジムに行くこと ) をキメてやろうと鼻息荒く御用達の某 24 時間系フィットネスに向かったわけです。
コンビニで水も買ってさぁ、準備万端と玄関口まで来たところで 2 軒隣の某企業ビルの前で何かを探している風の人影が。
暗くてよくわからないものの若い女性と見えるその人影はしばらくスマホのライトを照らしながら周辺をウロウロしていました。
他にも通行人はいましたが、誰も彼女を気に留めることもなく過ぎ去っていきます。
すると僕の 1 %のやさしさと 99 %の下心がムクムクと頭をもたげてきたわけです。
ここは僕が声を掛けて一緒に探し物を探してあげるべきでしょうと。
これをきっかけにお近づきになれるかも、と。
2 ジムの気合はどこへやら、混じりっ気なし 100 %の下心で女性のもとへ歩を進めていきました。
が、しかし。 1 歩、 2 歩、 3 歩、よし、さぁ、声を掛けるぞというところで
 
「あれ、これ、なんていうか、キモくね?」
 
チキンボンバー発動。
女性の背後を華麗にスルー。
……。
うわぁ、最低。
なにが最低かって、もうそんなこといちいちここで言葉に記したくないくらい最低。
うぐぐ……、自己嫌悪。
しばらくそのまま歩いた後に女性がこちらを見てないことを確認し、曲がり角へ。
このままじゃ帰れん。
そしてこうしている間も女性はまだ探し物をしているようでした。
こんなに寒いのに。よっぽど大事な物なんでしょう。
下心満載で近づこうとした自分が恥ずかしい……。
とかなんとか思っている間に下心も 50 %ほどに醒めてきたので
「コンビニの帰り ( 脳内設定 ) に行き道で見た女の子がまだ何かを探しているようだったので、さすがに気になって声を掛ける」
という体で声を掛けようと方針決定。
よし、これでいける。
深く深呼吸。
1 歩、 2 歩、 3 歩。
 
ボ「ぁな、なにか探してはるんですか?」
 
よし、若干どもりかけたが及第点。
女性が振り返る。あら、可愛らしい。ていうかえらい若い。
 
女「いえ、ずっと子猫の鳴き声が聞こえるんです」
 
探し物とちゃうんかーい。ほな、僕の手助けからお近づきになるパターン破綻しましたやん。
と、肩が落ちかけたものの、子猫だと?
耳をすませるまでもなく、ニャーニャーとしきりに鳴く声が確かに聞こえる。
 
ボ「あー、確かに聞こえますね」
女「でも暗くて姿が見えないんです」
 
チラッと女性が停めていた自転車を見ると後輪の泥除けに某高校の駐輪許可シールが。
あ、もうこれでお近づきになるパターンは駄目ね。どうりで若いわけだ。
しかし、凍えそうな寒さの、しかも日を跨ごうかという夜中に鳴き声が気になったから、とずっとその姿を探そうとしている彼女の健気さに僕は胸を打たれたわけです。
一緒に探しますよ的なことは特に言いませんでしたが、僕もスマホのライトを点けて捜索開始。
しばらくあちこち見まわしてると柵の向こうの木の根元に子猫発見。
 
ボ「いましたよ!」
女「あ、ホントだ!」
 
ひとまず安堵。しかし、そもそもこの子は何で鳴いてるんでしょうな。
 
ボ「……なんで鳴いてるんでしょうね」
女「うーん、わからないです」
 
なんやこのアホみたいな会話。
 
ボ「見たとこケガしてるとかそんなわけじゃなさそうですね」
女「うーん……」
ボ「……」
 
……。
か、会話が続かない。
とはいえ、子猫も見たとこ別にどうもなってないし、そもそも猫がいるのは道端ではなく会社の敷地内。守衛の人がいるかな?と思い電話を掛けるも不通。これ以上どうしようがあるというのか……。
ただ、子猫も鳴き止む様子が無く、女の子もそれが気になっている模様。
このまま立ち去るわけにもいかないのでとりあえず「猫 鳴き止まない」でググる。
色々要因はあるようだが最もありがちな ” 空腹 ” の可能性が高いらしい。
 
ボ「お腹がすいてるのかもしれないですね」
女「そうかも知れないですね」
ボ「何か食べれそうなもの買ってきましょうか?」
女「あ、私のタルトがありますよ」
ボ「おお」
 
女の子がタルトをひとかけらちぎったのを渡してくれたので、猫に向かってそれを投げ入れる。
見事近くに落ちたものの、落ち葉やらが多いせいかどうも猫もそれを見つけられなさそう。
 
ボ「……すみません、もう一つくれませんか」
 
女の子が無言でもうひとかけら渡してくれたのでもう一度投げ入れる。
フェンスに引っかかって取れそうにない場所に落下。
 
ボ「……すみません、もう一つくれませんか」
 
女の子が無言でもうひとかけら渡してくれたのでもう一度投げ入れる。
猫、またしても見つけられない模様。
 
ボ「……すみません、もう一つくれませんか」
 
女の子が無言で丸ごと一個渡してくれたので祈りを込めて投げ入れる。これ以上しくじれないぞ……。
ボトッと大きな音を立てて落下したタルトにさすがに猫も気づきムシャムシャと食べ始めた。
 
女「おぉ~!」
 
小さく手を叩いて喜んでいた姿を可愛いと思う気持ちより割とデカいプレッシャーを跳ね除けてミッションを完遂した安堵感が勝る。
瞬く間にタルトを食べ終えた子猫も無事鳴き止んだようだ。
 
ボ「よかったですね」
女「安心しました」
 
しかし、一度は鳴き止んだかと思った子猫がまたニャーニャーと鳴き始めた。
これ以上はもう本当に手の施しようがないし、もしかしたら食べ物を催促しているのかもしれない、ということでもう帰りましょうということに。
 
ボ「明日の朝にでも見に来てみますよ」
女「お願いします」
ボ「もう遅いですから気を付けて帰ってくださいね」
女「はい、ありがとうございました」
 
ペコっと頭を下げた彼女は颯爽と自転車を漕いで帰っていきました。
まぁ、当たり前ですが特に何事もなかったんですけど、これで良かったんでしょう。
そして翌朝見事に寝過ごした僕は朝に子猫の様子を見に行くことができなかったので、会社帰りにもう一度見に行ってみるともうそこには子猫もおらず、もちろん、女の子に合うこともありませんでした。
子猫と、あの優しい女の子に幸多からんことを。
 
 
 
……
 
 
 
いやー、この話ね
 
 
 
いい話ですよねえええ!!!!!
 
 
 
みなさんは困っている人がいたら迷わずに助けの手を差し伸べてみてくださいね。
それでは。

 

 

 


子猫がいた場所の、道路を挟んで向かいにあった先行者のような何か。

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